唾液の力で全身の健康をサポート。感染予防にも! ①
唾液とは
唾液は個人差や加齢と共に減少する傾向もありますが、1日に1〜1.5リットル分泌されるといわれています。
唾液の質にも個人差がありますが、酸を中和する作用が低いと虫歯にかかりやすくなるといわれてます。
唾液のはたらき
再石灰化を促進して虫歯を防ぐ
食事をすると口腔内が酸性の状態になります。この状態が長く続くと歯の成分が溶け出し、虫歯の原因になります(脱灰)。唾液にはリン酸カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれ、溶けた歯の表面を回復させ、初期の虫歯であれば治癒させるほどの力があります(再石灰化)。
感染症を予防
唾液に含まれる免疫物質の一つ「IgA抗体」には、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐはたらきがあり、多くの種類の細菌やウイルスに反応する特徴があるので、さまざまな感染症予防に有効です。
湿潤・保護作用
摩擦で傷がつくのを防ぎます。また、唾液が減少して口の中が乾燥すると口臭の原因物質となる細菌が増殖しやすくなります。唾液が十分分泌することで口臭予防にもなります。
口の中を清潔に保つ自浄作用
唾液は歯や歯間に付いた食べカス、歯垢を洗い流し、口腔内を清潔に保つ機能を持っています。
ただ、唾液だけでは取り除かれない汚れがあるので、丁寧にブラッシングすることが大切です。
食塊を作り、飲み込みやすくする
歯で噛み砕かれた食べ物は唾液と混ざり合い、「食塊(しょっかい)」が出来あがります。パサついた食べ物でも食塊により飲み込みやすくなります。また食塊を胃まで送り込む「嚥下(えんげ)運動」を円滑にする役割もあります。
消化を助ける
食べ物の中のデンプンを分解し、胃で消化しやすくします。
味を感じやすくする
口の中に食べ物を入れた時、唾液の働きで味覚を感じやすくなります。また食べて良い物か悪い物かを識別する働きもあります。